東葛の寺社めぐり(6)
旧関宿町の神社・仏閣を訪ねる旅
昨年の春は野田市のうち合併前の旧野田市の寺社を訪ねたが、今年の春は残る旧関宿町部分を歩いた。江戸川と利根川に挟まれ、「半島」のような形をしている。現在の野田市の北部だ。訪ねた寺社の数は65。一番北にある駅は東武野田線の川間。今回はここに自転車を置き、電車で通いながら取材を続けた。旧関宿町には鉄道はなく、散策には自転車が便利。徒歩ならバスを使うことになる。
【戸田 照朗】
関宿城ゆかりの寺社点在
関宿城博物館周辺
関宿城博物館周辺や関宿台町には関宿城にゆかりのある寺社が多い。
松戸市から流山、野田と走ってきた流山街道は、ここでT字路にぶつかる。右に行けば境大橋で利根川を渡り茨城県へ、左に行けば江戸川を関宿橋で渡り埼玉県へ抜ける道となる。
この流山街道沿いに寺社は点在している。バス路線となっているので、歩いても散策できると思う。
台町に入ってすぐ、金竜院には子安観世音菩薩像をまつる観音堂がある。藩士・木村正右エ門の私邸にまつられていた像が約280年前に同院に奉納され、お堂が建てられたという。堂内は四国三十三番を写し菩薩を囲んで33体の観音像があり、当時の祭典を描いた絵もあるという。33年に1度御開帳供養が行われたという。
富士浅間神社は富士信仰の神社で、社殿は富士山を模した小山の上にある。
実相寺には、終戦当時、総理大臣を務めていた鈴木貫太郎の墓や中雀門と呼ばれる唐破風形式の山門、鐘楼堂、関宿城本丸の建物の一部を移したといわれる客殿などがある。
宗英寺の山門の柱は葉彫りの貴重なもので、慶長元年(1596)の創建当時のまま。足利晴氏(4代古河公方)、船橋随庵(関宿藩士、土木・経済学者)、松平康元(初代関宿藩主、徳川家康の異父弟)の墓がある。
昌福寺の不動堂はもとは江戸町の不動院にあったもので、同院が廃寺になったために昭和30年に移されたという。周囲の木彫が見事だ。
香取神社の社殿の真裏にご神木がある。正面から見ると、ご神木が後光のように社殿の後ろから枝を広げる姿が美しい。
光岳寺は初代関宿藩主・松平康元が母・於大(おだい)の方のために創建した寺。街道から長い参道を歩くと、大仏にぶつかるが、この大仏は於大の方を偲んで康元が建立したもの。大仏の前の碑文によると、これまでには紆余曲折があったらしい。
昭和20年4月24日、太平洋戦争のために供出されたが、戦後幸いにも御首と胴が切断されたままの姿で野田市に残っていることがわかった。同年12月に鉄材で修復されたが、その後鉄材の腐蝕が著しくなり、昭和61年に修復が行われた。
この地蔵菩薩には於大の方の歯骨も葬られ、延命子育地蔵尊として信仰を集めている。
大仏の前をL字に進むと、畑の中に光岳寺境内が浮かんでいる。
関宿城博物館に着く少し手前にある稲荷神社は、関宿城の鬼門の方角にあたるところから、城内に鬼門除け稲荷として、寛文9年(1669)に建立されたと伝えられている。
関宿城を模した関宿城博物館は利根川・江戸川の分流点近くに建ち、白亜のシルエットが美しい。関宿城や関宿藩の歴史、河川改修や水運の歴史について展示が行われている。
博物館の近く、江戸川堤防の上にあるサイクリングロードを少し下流にいったところに関宿城跡がある。ここは本丸のあった場所で、公園のようになっているが、ここからも白亜の同博物館の建物が見える。
木間ヶ瀬の県道沿いに点在
田園のなかの寺社
関宿台町よりも南、木間ヶ瀬という地区にも県道7号線沿いに多くの寺社があった。
駒形神社と稲荷神社が水田や畑に囲まれた小さな浮き島のような森の中にあったのが印象に残っている。風化して古くなった駒形神社の鳥居がなかなかよい。
神社の前には広大な水田が広がっている。田植えが終わったばかりの田からは、ゲコゲコというカエルの歌が聴こえてくる。
朱色の山門が印象的な無量寿院、その隣にある慈眼院も山寺のような雰囲気で、趣があった。
古布内の不動院、台町の大柳大龍権現神社など、田園や江戸川・利根川の堤防脇にある寺社はこの地域を代表する風景である。
また、燈篭や鳥居、石仏などが倒壊するなど、震災の傷跡が残る寺社も多く見られた。
散策される方は、頭上、足下などに注意されたい。
※参考=「野田市観光ガイド 野田散策」(野田市商工課・野田市観光協会)
ジュニアソフト開幕
33チーム500人の球児が熱戦
松戸市ジュニアソフトボール連盟(綿内功会長)主催による、市長旗争奪「第71回松戸市ジュニアソフトボール連盟大会」(松戸よみうり新聞社後援)が8日、開幕した。33チーム・総勢約500人の少年球児は、来月26日までのおよそ1か月半にわたり、真紅の市長旗を目指して熱戦を繰り広げる。
大会に先立ち市運動公園野球場でおこなわれた開会式では、まず子どもたちが元気よく入場行進。やなぎフューチャーのキャプテン、石川慎吾くん(6年)が元気に選手宣誓をおこなった。
参加33チームは、東西南北の4つのリーグに分かれてリーグ戦をおこなった後、各リーグ上位2チームによる決勝トーナメントにより優勝を争う。
15日までの試合結果は次の通り。
大会1日目(5月8日) ▼東リーグ 三ヶ月7−4 寿 ウイン9−1馬橋中 三ヶ月7−3秋 山 寿 14−1城 町 三ヶ月8−1馬橋中 ▼西リーグ しろあ17−1わかば 和名谷9−8金ケ作 風の子15−0わかば しろあ11−0金ケ作 ▼南リーグ 大 畑14−3ゆうか 千駄堀11−0さつき 松ヶ丘11−1横須賀 ▼北リーグ 竜房台7−4八ヶ崎 中金杉8−1稔 台 こばと11−0竜房台 稔 台0−0八ヶ崎 中金杉2−2こばと |
大会2日目(5月15日) ▼東リーグ 秋 山3−1 寿 三ヶ月4−1やなぎ ウイン10−0 寿 やなぎ10−2秋 山 ウイン7−0三ヶ月 やなぎ7−4 寿 ▼西リーグ 風の子14−0和名谷 陣ヶ前5−5わかば しろあ4−1風の子 南 部13−0和名谷 陣ヶ前3−2あじさ 南 部12−0金ヶ作 |
▼南リーグ 大 畑8−1松ヶ丘 千駄堀12−0ゆうか 大 畑4−2さつき 松ヶ丘10−0六 実 ゆうか6−6横須賀 相模台14−2六 実 ▼北リーグ 八ヶ崎10−0元 町 こばと10−0常盤平 竜房台13−4元 町 こばと10−0稔 台 中金杉7−3八ヶ崎 稔 台8−2元 町 中金杉13−0竜房台
【戸田 照朗】 |
故郷の被災地へ市内の農家の方からの善意届けました
和名ヶ谷の松戸農家組合の方たちから、岩手・大船渡の震災避難民へと、大量の野菜を提供していただきました。松戸のネギ、ほうれん草、玉ねぎ等、トラック1台分。
先日の連休5日間、わたしの実家のある大船渡市三陸町綾里字小石浜へ、他の救援物資とともに届けに行きました(写真上)。10時間かけて到着し、野菜はその日のうちに地域の住民40数名に配分。住民のみなさんからは、すぐに食べられるものをいただき非常にありがたい、と多大なお礼を言われました。
大船渡市内はほとんど流失しましたが、漁業を営んでいるわたしの実家は高台にあり、流失はまぬがれました。
(佐々木崇男)
6月議会に複数案を提示
市立病院建て替え問題
市議会の市立病院建設検討特別委員会が12日に開かれ、市は来月開会の6月定例会に、市立病院建て替えに向けて複数のプランを構想案として提示する意向を示した。その中には、移転建て替えのプランも入っているといい、もう一つの市立病院である東松戸病院の建て替えも検討項目の一つとしたが、病院の規模や建て替えを現地でするのか移転するのかなど、具体的な内容は明らかにしなかった。
この日の特別委員会は、有識者や市民らで構成された「松戸市立病院建替計画検討委員会」の答申を受け、その内容を議会側に説明する趣旨で行われた。
答申では、現地建て替えについて「現実の問題として非常に困難」と結論付け、答申を受けた本郷谷健次市長は「答申内容及び提言を尊重した新病院の構想案を、3か月を目途に策定したい」などとする声明を発表したが、他方で本郷谷市長は昨年6月の市長選でマニフェストとして掲げていた「現地建て替え」に固執する姿勢も見せていたため、この日の特別委員会では、その市長のあいまいな姿勢に対する質問が相次いで出された。
こうした質問に本郷谷市長は「市としての方向性が決まった段階(来月の構想案提示)で、マニフェストとの整合性について説明したい」「マニフェストはわたしの考え。検討委員会はわたしのマニフェストを検証するために立ち上げたものではない。マニフェストの考えを具体的につめてもらいたい、という考えはあった」「(答申は)一部の答えをいただいたと考えている。いろんな視点での検討がこれからも必要」などと答えたが、現地建て替えなのか移転建て替えなのか、マニフェストに固執するのか検討委員会の答申を尊重するのか、具体的な方向性については示さなかった。
第3回江戸川アースデイ自転車ライド
来月12日開催 参加者募集
東日本大震災復興支援イベント「第3回江戸川アースデイ自転車ライド」が来月12日、江戸川の樋野口水門・川の一里塚をスタート地点に開催される(午前9時30分受付、10時スタート。小雨決行)。
今回は、矢切の渡しを自転車と一緒に舟で渡り、葛飾柴又「帝釈天」、水元公園(葛飾区)などを巡る約13キロのコース。
参加費は、一般1500円、小学生以下1000円(いずれも矢切の渡し舟代・保険代込み)で、このうちの500円は、東日本大震災の救援募金に充てられる。
参加は事前申し込み制で、申し込み締め切りは6月6日。問い合わせは、電話 330・3450江戸川倶楽部(NPO松戸福祉サービス振興会内)へ。
土屋文化振興財団
「第19回助成金」来月より受付
千葉県の文化振興を目的に、文化活動を行っている個人及び団体の活動を支援する(財)土屋文化振興財団(土屋亮平理事長)では、来月1日より「第19回助成金」の申し込み受け付けを始める。
助成対象となる分野は、基礎医学、伝統芸能・伝統技芸、音楽・演劇、絵画・工芸・彫刻、スポーツと幅広く、スポーツ大会や美術展、音楽会などの後援も助成対象に含まれる。
申し込み期間は、6月1日から8月1日まで。第1次選考結果は9月1日、最終選考結果は同15日に発表。11月1日に助成金贈呈式が行われる。
応募(申し込み)方法は、所定の申込書に必要事項をできるだけ詳しく記入し、8月1日までに財団事務所まで送付。
関係者以外の代理申請は認めず、応募書類の返却は不可。
問い合わせは、電話 364・3689同財団(平日9時〜17時受け付け)まで。